カナダ初の五輪王者Ｄ・イガリが強盗に襲われる【2006年11月17日】






　カナダ・レスリング協会ホームページによると、1999年の世界選手権男子フリースタイル69kg級でカナダ男子初の優勝を成し遂げ、翌00年シドニー五輪同級でカナダ初の五輪王者に輝いたダニエル・イガリが、故郷のナイジェリアで３人の強盗に襲われ、首や背中を３ヶ所刺されて重傷を負ったという。現金、パソコン、電話など9000ドル（約106万円）相当の被害にあったものの、命はとりとめ、回復しているとのこと。

　イガリはナイジェリアで21人兄弟の１人として生まれ、子供の頃は１つのベッドに３人で寝るなど極貧生活をおくった。1994年に亡命という形でカナダへ移住。カナダの国籍を取得し、アトランタ五輪は逃したものの、99年に世界チャンピオンへ。シドニー五輪でも優勝し、同国レスリング界の英雄となった。04年アテネ五輪は74kg級で出場し６位に終わった。

　同五輪で選手生活を引退。現在は故郷ナイジェリアの発展に寄与するため60万ドル（約7080万円）を投じてアカデミーを設立。同国の発展に尽力していた。イガリは「順調に回復している。私の魂は健在だ。自分の使命を終えるまで、カナダには帰らない」と話したという。


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