グレコローマンのクリンチ(グラウンド攻防)は静止禁止【2006年11月25日】






 女子のコーチ・クリニックで来日中の国際レスリング連盟(FILA)のマリオ・サレトニグ審判員長は、グレコローマンのクリンチ(リフトの攻防)に関し、「ルールの変更ではなく、運用を厳しくする」との通達を出した。12月のアジア大会(グレコローマン=9〜10日、カタール・ドーハ)から運用するという。

 従来と変わるところは、「クリンチの攻撃側の選手が動きをスタートさせたら、途中で止めてはいけない」という点。これまでは、相手の胴に手を回そうとする直前に動きを止め、フェイントをかけるようにして仕掛けるシーンなどが見られた。これからは、動きが止まった段階で「アテンション(注意)」が課せられ、2度目で「コーション(警告=1点を失い、スタンドで再開)」が課せられる。

 攻撃の選手は、動きをスタートさせたなら(腰をかがめたり、上体を傾けた段階で動きがスタートしたとみなされる)、その動きを止めることなく相手の胴をクラッチし攻撃を仕掛けなければならなくなった。

 また、攻撃側は相手に接してはならず、ヒザなどで相手の体を押した場合には「アテンション」が宣せられる。

 ほかに、従来はマット中央のサークルに1本のラインが引かれているだけだったが、今後は横方向に2本のラインが引かれ(下写真参照)、攻撃側はここから外側に脚を出してはならないことが通達された。

【右写真】縦のラインのほか、横のラインが2本増えた中央サークル(黒部分は本HPが塗ったもの=この外側に脚を踏み込んではならない)。【左写真】ルールを説明するマリオ氏。




《iモード=前ページへ戻る》

《前ページへ戻る》