女子日本代表チームが渡欧




 女子ワールドカップ(5月20〜21日、フランス・クレルモンフェラン)とアジア選手権(同28〜29日、中国・武漢)へ出場する女子の日本代表選手(ワールドカップのみ出場の浜口京子選手を除く)が5月17日、成田空港から出発した。北京経由でフランスへ入り、ワールドカップに出場したあと、北京へ戻って武漢へ向かう。

 女子チームとしては、ことし1月に選抜チームがロシアへ遠征して「ヤリギン国際大会」に出場しているが、アテネ五輪の代表4選手を含めたベストメンバーで大会に出場するのは、今年初めて。新ルールへ対処しながら、ワールドカップでの団体優勝とアジア選手権のより多くの金メダル獲得を目指す。

 日本協会の栄和人・女子ヘッドコーチは「北京五輪へ向けて、本当の意味でのスタートの大会。幸先いいスタートを切りたい。チームはどの階級も底上げがなされており、今までにない最強チームに育ちつつある」と各選手の仕上がりに満足そう。「他国も北京五輪へ向けて強化を始めていると思うが、その出鼻をくじくような結果を残したい」と、完勝を宣言した。


 48kg級両大会代表・坂本真喜子「日本代表選手としての責任を持ち、2つの大会とも表彰台の一番高いところを目指してがんばります。長い遠征になりますが、体重調整もしっかりとやり、いい経験をしてきたい」

 
51kg級ワールドカップ代表・伊調千春「新ルールになって初めての国際大会なので、挑戦者の気持ちで頑張りたい。メルニク(ウクライナ=アテネ五輪の決勝で苦杯)とは、世界選手権で雪辱したいという気持ちもありますが、戦うことになったら借りを返します」

 
51kg級アジア選手権代表・坂本日登美「アジア選手権では必ず優勝して金メダルを持って帰ります。6月の世界選手権代表決定プレーオフで勝つためにも、今までやってきたことの確認をしてきたいたい。ワールドカップには出るかどうか分かりませんが、世界へ出た時の敵になると思うメルニク(ウクライナ=前述)の試合をしっかりと見ておきたい」

 
55kg級両大会代表・吉田沙保里「無敗で両大会の優勝を目指します。(03年世界3位のナタリア・ゴルツ=ロシア=について)ヨーロッパ選手権の決勝をDVDで見ましたが、タックルで攻めれば勝てるという感触はあります。でも、決して油断はしません。接戦になってもいいから勝つことを念頭において戦います。アジア選手権は中国の選手がどのくらい成長しているか感じてきたいです」

 
59kg級ワールドカップ代表・正田絢子「59kg級での国際大会は初めて。今の自分の世界での実力をしっかり感じてくるとともに、必ず全勝して帰ってきます。いい結果を残して6月に世界選手権代表決定のプレーオフにつなげたいと思います」

 
59kg級アジア選手権代表・中西はつみ「1月のヤリギン国際大会では全然力を出せなかった。新ルールの国際大会は2度目になるので、自分の持っているものをすべて出したい。まだ柔道時代のくせでヒザが棒立ちになってしまうので、低い構えで戦うことを考えて練習してきました」

 
63kg級両大会代表・伊調馨「新ルールでの国際大会は初めてですので、挑むという気持ちで戦いたい。勝ち負けにこだわるより試したいという気持ちが強いです。その経験をもって世界選手権につなげたい。(コーンロー・ヘアに変えたのは)髪が邪魔になったからです。他に理由はありません」

 
67kg級両大会代表・坂本襟「勉強するという気持ちです。今までやってきたことを試したい。力を入れすぎずにリラックスして戦いたいと思います。本当の意味で日本代表として出るのは初めてなので、やっぱり気持ちは違います。代表に決まってからの2か月間、タックルに入る練習をしっかりやってきたので、それを出したい」

 
72kg級アジア選手権代表・村島文子「チャンスをもらったので、思い切って果敢に攻めて戦いたいと思います。2年前のアジア選手権は発熱で途中棄権してしまいましたので、その時の悔しい気持ちもこめてやりたい」




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