またルール変更! グレコローマンはクリンチなし!




 アジア選手権を翌日に控えた23日、テクニカルミーティングでグレコローマンの新ルール採用が通達され、各ピリオドを0−0で終了した時のクリンチが廃止され、新たなルールが導入されることが分かった。24日からのアジア選手権で実施される。

 提示されたルールは、

 (1)試合開始から1分の段階で試合が止められ、ポイントをリードされている選手がパーテールポジションをとる。ポイントをリードしていた選手は、上から従来のパーテールポジションの方式ではなく、横からのリバース・アーム・クラッチ(いわゆる俵返しの組み手)を組み、ホイッスルで攻撃する。

 (2)1分の段階で0−0の場合は、コイントスによって、上下を決める。

 (3)レフェリーのホイッスルで試合が再開され、30秒間、攻防が行なわれる。この間にフォールが決まった場合は試合終了。5点技を1回かけたり、3点技を2回かけたり、6点差をつけた場合はテクニカルフォールで、そのピリオドが終了。

 (4)試合やピリオドが終了しなかった場合は、上下を変えて30秒間、攻防が行なわれる。この場合も前項と同じで、フォール、テクニカルフォールが存在する。

 (5)合計2分間戦った場合は、ポイントの多い選手がそのピリオドを取る。

 (6)上の選手が30秒間で1点も取れなかった場合は、警告が課せられ、下の選手に1点が入る。

 (7)上の選手も下の選手も、各30秒でともに1点も取れなかった場合は、両者に警告の1点ずつが与えられ、後半の30秒で下になった選手がラストポイントを獲得し、ピリオドの勝者となる。


 4月の欧州選手権で、0−0でピリオドが終わる試合が多かったため、急きょルール改正に踏み切った旨の説明があったそうで、4月末のパンアメリカン選手権、5月のアフリカ選手権で実施されたという。

 日本選手団からは「下の選手が腹ばいになって耐えるのならともかく、パーテールポジション(四つんばいの状態)の体勢からの防御はきつい」という声が上がっていた。



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