【特集】「世界選手権の目標は8位以内」…グレコ66kg級・飯室雅規



 日本代表を定位置としているグレコローマン66kg級の飯室雅規(自衛隊)が、3試合で失ポイント1点、失ピリオド0という素晴らしい内容で勝ち、世界選手権の代表権を獲得した。

 5月のアジア選手権では、パーテールポジションからの俵返しが外国選手にもポンポンとかかり、自身に有利になったルール改正だったことは実証済み。今回も「自信を持って思い切りかけました」と言う。その言葉どおり、自信に満ちた豪快なリフトの連続だった。

 「以前の両差しのクリンチのルールよりはやりやすい」というのが実感。「大技が出るので見ている人にとっても面白いんじゃないですか」と話す余裕も。それだけに、「またルールが変わるかもしれない…。はっきりしてほしいですね」と、猫の目のように変わるルールをチクリ。

 2001年から世界選手権の出場を続け、今回が4度目になる。これまで3度の世界選手権では、2003年に1勝しただけで予選リーグを突破したことはない。今年はアジア選手権で銀メダルも取り、そろそろ上位入賞を果たさなければならない時期。「目標は8位以内」という。

 今年は1月1日に中京女大レスリングOBの新海朋子さんと入籍した。アジア選手権銀メダルに続いてのこの大会の優勝と、いいことが続いている。この好調をぜひとも世界選手権へつなげたいところだ。

(取材・文=樋口郁夫、撮影=矢吹建夫)



《前ページへ戻る》