金メダル3個の女子ジュニアチームが帰国





 世界ジュニア選手権で金メダル3個を取った女子ジュニア・チーム
(写真左=提供・西牧未央)が7月11日、帰国した。栄和人女子ヘッドコーチ(中京女大職、今回は同行せず)の掲げた「全階級メダル獲得」は達成できなかったが、金3個のほかに銀1、銅1も取り、一昨年の「金1個」を大きく上回っただけに、同行した成富利弘コーチ(東京・安部学院高=写真右、団体優勝のカップとともに)もホッとした表情。「他国のレベルが上がって競った試合が多い中で、よく頑張ってくれた」と選手を褒め称えた。

 67kg級の新海真美(中京女大)は、外国選手の体力につきあわず、うまさで勝利を引き寄せたと評価した。シニアの67kg級でも坂本襟(中京女大ク)が世界の強豪を相手に互角に戦えるようになっており、これまで弱かったとされている67kg級の底上げが感じられるという。また63kg級で、3月のクリッパン国際大会を含めて国際大会を3大会連続で優勝した西牧未央(愛知・至学館高)は危なげない内容での優勝だったと振り返った。

 しかし全体として十分に満足のいく結果と内容かというと、そうではなく、反省点というか欲の深いところも見せる。6月のアジア・ジュニア選手権(韓国)で7階級を制したそのままの選手で望んだ世界ジュニア選手権。「全員が持っている実力を出し切れば、今回も金6個は取れた」と言う。青い目の選手におじけずいたり、外国選手の体力にまともにぶつかっていって負けてしまった選手もおり、まだ研究の余地はあると指摘する。「やはり外国選手との試合に慣れていないと感じました。力に対して力で対抗してしまう。今はまだ勝てるけど、外国選手がしっかりした技術を身につけてきたら、その戦い方では勝てなくなる」と警句を発した。


 ◎優勝3選手の話

 59kg級:山名慧選手「アジアジュニア選手権は4選手しか参加していませんでしたが、今回は17選手もいる中での優勝。レベルもアジアより高い。この中での優勝は自信になります。外国選手を見ていると、大きくて強そうに見えるので、とても緊張しました。でも、ふだん練習している選手がシニアのすごい選手ばかりですから、その人たちより強い選手はいない、と言い聞かせて戦いました。来月のインカレでも優勝できるように頑張り、12月の全日本選手権でも勝ちたいと思います」

 
63kg級:西牧未央選手「決勝の相手のインド選手はアジア・ジュニア選手権決勝で勝った相手。ちょっと安心したとともに、絶対に勝たなければならないと思いました。スウェーデン選手のタックルにはちょっとびっくりしました。国内の選手よりパワーがあります。(まだ国際大会で負け知らずについて)吉田沙保里さんの記録を目指して、これからも勝ち続けます。12月の全日本選手権は59kg級か63kg級か決めていませんが、優勝が目標です」

 
67kg級:新海真美選手「厳しい闘いでしたが、アジア・ジュニア選手権ではモンゴルに苦戦し、そちらの方が厳しかったです。今回の方が選手数が多く、試合も1試合多かったのですが、準決勝から決勝までの時間が十分にあり、疲れも回復できて、きついという感じはしなかったです。ただ、アメリカ選手とか見た目怖かった選手がいました。アジア、世界で連続優勝し自信にはなりました。シニア日本代表の(坂本)襟先輩にはよくしてもらっていて、いいお土産になりましたが、次に戦う時には勝ちたいです」

(写真は左から山名、新海、西牧)




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