小幡洋次郎氏が国際レスリング連盟(FILA)の殿堂入り




 国際レスリング連盟(FILA)から日本協会に7月15日、入った連絡によると、日本で唯一五輪2連覇(64年東京大会、68年メキシコ大会)を達成している小幡(旧姓上武)洋次郎氏が、FILAの2005年選出の殿堂入りに選出された。日本からは昨年の高田裕司・現日本協会専務理事に続いて2人目。ブダペストで行なわれる世界選手権最終日の10月2日に受賞式が行なわれる。

 小幡氏は早大在学中に米国のオクラホマ州立大へ留学。全米学生(NCAA)王者に輝くとともに東京五輪フリースタイル・バンタム(57kg)級の代表となって金メダルを獲得。68年メキシコ五輪でも連続優勝の快挙を達成した。NCAA選手権は64〜66年に優勝し、のちに全米学生レスリングの1960年代のベストレスラーに選ばれるほど語り継がれた名選手で、1980年には米国レスリング協会の殿堂入りを果たしている。(※「五輪・世界チャンピオン」の項目にも紹介あり ⇒ ここをクリック

 小幡氏は「思ってもいなかったこと。光栄に思います。米国の殿堂入りは恩師であるロドリック氏の推薦で決まり、うれしかった。今回は世界の殿堂入りで、違ったうれしさがある。ブダペストまで(賞を受けに)行くかどうかまでは決めていないが、米国で汗を流した仲間たちが行くようなら、喜んで行きたい」と喜びを話した。

 FILA殿堂は、2003年1月に創設され、初めに世界の歴代トップレスラー10人を選び、04年に高田専務理事ら8人が選ばれている。昨年までに殿堂入りしている人は下記の通り。


 【グレコローマン】

 ★アレクサンダー・カレリン(ロシア=03年選出)  五輪3度、世界選手権9度優勝

 ★イムレ・ポリヤク(ハンガリー=03年選出)  五輪1度、世界選手権3度優勝

 ★アレクサンダー・トモフ(ブルガリア=03年選出) 世界選手権5度優勝(五輪3度銀メダル)

 ★カール・ウェステルグレン(スウェーデン=03年選出)  五輪3度、世界選手権1度優勝

 ★バレリ・レザンチェフ(ソ連、現ロシア=04年選出)  五輪2度、世界選手権5度優勝

 【フリースタイル】

 ★アレクサンダー・メドベジ(ソ連、現ベラルシア=03年選出)  五輪3度、世界選手権7度優勝

 ★アルセン・ファザエフ(ソ連、現ロシア=03年選出)  五輪2度、世界選手権7度優勝

 ★バレンチン・ヨルダノフ(ブルガリア=03年選出)  五輪1度、世界選手権7度世界選手権

 ★ブルース・バウムガードナー(米国=03年選出)  五輪2度、世界選手権3度優勝

 ★ジョン・スミス(米国=03年選出)  五輪2度、世界選手権4度優勝

 ★高田裕司(日本=04年選出)  五輪1度、世界選手権4度優勝

 ★アーメット・アイク(トルコ=04年選出)   五輪1度、世界選手権2度優勝

 ★セルゲイ・ベログラゾフ(ソ連、現ロシア=04年選出)  五輪2度、世界選手権6度優勝

 ★アブデュラ・アルダビリ・モバヘッド(イラン=04年選出)  五輪1度、世界選手権5度優勝

 
【その他】

 ★ミラン・エルセガン(ユーゴ=03年選出) 1972〜2002FILA会長

 ★ライコ・ペトロフ(ブルガリア=04年選出)  FILA歴史研究家 

 ★ペトロ・ガラクトポウロス(ギリシャ=04年選出) ギリシャ・レスリング初の近代五輪メダリスト(五輪で銀1・銅1)

 ★アデル・モスタファ(エジプト=04年選出)  レフェリーとして五輪7度参加




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