【特集】15歳で2年連続優勝! 来年はV3が目標…女子46kg級・三村冬子




 女子46kg級の三村冬子(京都・網野高)は、3試合に圧勝し、14歳で出場した昨年の43kg級に続いての優勝を達成した(注・12月31日現在で15歳の選手は出場できる)。昨年の大会は初の国際大会ということで緊張したという。ことしはその種の緊張はなかったが、地元開催ということで「負けられない」という違った緊張はあり、勝負の世界である以上「絶対に勝てる」という安心もなかったという。

 もっとも、不安というほどの不安はなかったそうで、内容も「悪くはなかったと思います。うれしいです」と振り返った。自らの特色は「両足タックルとローリングができること」と分析し、今回はその2つがよかったという。

 4歳からレスリングを始め、全国少年選手権で初めて勝ったのが小学校6年生の時。決してエリートではなく、その途中は「やめよう」と思ったことも何度もあったという。しかし、それを乗り越えての勝利の喜びが引き止めた。父であり網野町少年教室の三村和人・前代表の目先の勝利にこだわらない指導方針もよかったのだろう。少年少女選手を将来伸ばすには、何が大切かを感じさせてくれる親子の闘いと結晶でもある。

 来年もカデット世代で、史上初の3年連続優勝という期待がかかる。「勝ちたいです。将来の夢はオリンピック。それまでは出る試合は全部勝ちたい」と希望に燃えていた。

(取材・文=樋口郁夫、撮影=矢吹建夫)


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