笹本睦(ALSOK綜合警備保障)が準々決勝進出…世界選手権最終日午前





 2005年世界選手権最終日は10月2日、ハンガリー・ブダペストのブダペスト・スポーツ・アリーナで男子グレコローマン3階級が行なわれ、60kg級の笹本睦(ALSOK綜合警備保障)が、4回戦(準々決勝)へ進出した。欧州2位のエウセビウ・ディアコヌ(ルーマニア)と対戦する。

 笹本は初戦(2回戦)で、アテネ五輪4位で8月のピトライスニスキ国際大会で負けていたアレクセイ・シェフツォフ(ロシア)を激戦の末に破り、3回戦で02年世界学生選手権2位の鄭京鎬(ユン・キュホ=韓国)を2−0で下した。反対側のブロックでは、宿敵アルメン・ナザリアン(ブルガリア)が順調に勝ち上がっている。

 96kg級の加藤賢三(自衛隊)、120kg級の沢田直樹(維新百年記念公園)は、いずも初戦で敗れたが、まだ敗者復活戦への望みはつながっている。

 各選手の成績は下記の通り。(撮影=矢吹建夫)


 ◎男子グレコローマン

 【60kg級】笹本睦(ALSOK綜合警備保障)       35選手出場

※1回戦は試合なし

2回戦 ○[2−1(TF6-0=1:35,TF0-6=1:36,5-0)] Aleksey Shevtsov(ロシア)

 《試合経過》

 【1P】スタンド戦は0−0。グラウンド戦で先に防御となった笹本は立ち上がって向き合い0点に押さえた。攻撃にまわると、リフト技を決め、相手がこらえて微妙だったが5点と判断されてテクニカルフォール勝ち。

 【2P】笹本が巻き投げでいい体勢をつくったが逃げられ、スタンド戦は0−0。先に攻撃となった笹本はポイントを取れず。防御になると、豪快な5点リフト技を決められた。

 【3P】笹本が胴タックルで惜しいところまで攻めたが決まらず、スタンド戦は0−0。グラウンドの攻撃権を得た笹本は組み手を変えてバックにまわると、ローリングで2点。さらに横崩しで5秒以上のニアフォールを奪い、2+1点を取って5−0とした。守りになると、相手のリフトでいったんは体が宙に浮いたものの、必死にこらえて腹ばいでマットへ。そのまま守り切り、接戦を制した。

3回戦 ○[2−0(1-1,3-0)] Jung Kyung-Ho(鄭京鎬=韓国)

 《試合経過》

 【1P】スタンド戦は0−0。グラウンド戦はともにポイントがなく、後半に守った笹本がラストポイントでこのピリオドを取った。

 【2P】スタンド戦は0−0。グラウンドの防御となった笹本は4秒で立ち上がって向かい合い、残り26秒のスタンド戦を0点に押さえた。攻撃になると、12秒でがぶり返しを決め、終了間際にもがぶり返しを決めて3−0とした。


 【96kg級】加藤賢三(自衛隊)         32選手出場


1回戦 ●[0−2(TF0-6=1:37,TF0-8=1:04)] Vladislav Metodiev(ブルガリア)

 《試合経過》

 【1P】スタンド戦は0−0。コイントスで勝った加藤だが、グラウンドでポイントを取れず(0−1)。攻守交替したあとは、相手の豪快な5点リフトを受けてテクニカルフォール負け。

 【2P】加藤は技がすっぽ抜けてバックを取られ、ローリングで2点を先制され、さらにリフトで1失点。リードされているので、グラウンド戦は規定で防御からスタート。ここでも5点リフトを決められた。


 【120kg級】沢田直樹(維新百年記念公園)       26選手出場

※1回戦は試合なし


2回戦 ●[0−2(TF0-7=0:35,TF0-6=1:58)] Mihaly Deak-Bardos(ハンガリー)

 《試合経過》

 【1P】沢田は、さばおりのような感じで背中からマットに落ち3失点。続いてローリングを2回転決められた。

 【2P】スタンド戦は0−0。グラウンドの攻撃権を得た沢田だが、ポイントは取れず。防御になると、3点のリフトを決められたあと、ローリングで2回まわされ、2点、1点と失った。




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