【特集】あらためて世界とのパワーの差を痛感…男子グレコ120kg級・沢田直樹






 男子グレコローマン120kg級の田中直樹(維新百年記念公園管理事務所)は、初めての世界選手権で2試合を闘い、26選手中25位で終えた。

 1回戦では地元のミーハイ・デアクバルドシュ(ハンガリー)にスタンドの状態で胴タックルされ先制された。その後、第1ピリオド、第2ピリオドとも2回連続のローリングを決められ、ピリオドスコア0−2で敗退。デアクバルドシュが決勝に進んでくれ、敗者復活戦にまわったが、その1戦目のベラルーシ戦でもスタンド、グラウンドともにポイントを取ることができず、結局、2試合通じてノーポイントで初の世界選手権を終えた。

 「日本で勝つということを目標にしてきたけれど、これからは世界を意識していきたい。この試合も、グラウンドでのディフェンスがうまくできなかった」というが、嘉戸洋コーチから「この試合で得るものがあっただろ」と声をかけられたという。

 世界の中では予想通り背の低い部類だったが、大会前の直前合宿では、「小さいなりの攻め方があるので、あまり気にしていない」と話していた。それでも、グラウンドでは何度もローリングされる場面があり、世界の舞台でのパワーの差を痛感した様子だ。

 「ウエイトトレーニングもやるけれど、全日本にももっと出られるようになりたい」。次の目標を定め奮戦する覚悟だ。


(取材・文=三好えみ子)




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