【特集】「来年こそはFEGの期待に応えたい」…男子フリー120kg級・田中章仁




 ▼決勝
田中章仁(FEG)○[フォール、1P0:38(F4-0=0:38)]●荒木田進謙(青森・光星学院高)

 《試合経過》

 [1P]試合開始から攻めた田中。最初はしのがれたものの、すきをついて飛行機投げを決めた。そのまま横四方固めでがっちりと押さえ込み、フォール勝ち。

 男子フリースタイル120kg級は世界選手権代表の田中章仁(FEG)が、2年連続高校三冠王の荒木田進謙(青森・光星学院高)に飛行機投げを決め、わずか38秒でフォール勝ち。昨年の決勝も同じ顔合わせだったが、その時は2ピリオドともテクニカルフォールで、試合時間は1分48秒かかっていた。「荒木田の成長、何するものぞ」といった感じの田中の圧勝だった。

 荒木田は超高校級といわれる選手。田中といえども緊張したそうで、それがゆえに「最初からポイントを取っていこうと思った」と考え、この姿勢が見事な先制攻撃につながった。「パワーも技術もある。並の選手ではないですよ」という気持ちが、いい方向に出たようだ。

 大会を振り返ると、「積極的に攻める大会にしたかったが、準決勝(北村克哉戦)でポイントが取れず、延長にもつれてしまう試合があった。今後の反省材料としたい」とちょっぴり不満の残る大会だった。

 K−1を主催するFEGに所属し、全面的なバックアップを受けているが、実は昨年度、卒業に必要な単位が足りず、まだ大学(専大)へ通っている。「授業のために全日本チームの合宿に参加できない時もあった。来春は絶対に卒業し、練習に専念してFEGの期待に応えたい。国際大会で勝てるようにしたい」。2006年こそ勝負の時だ。

(撮影=矢吹建夫)




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