【特集】「チーム内で切磋琢磨し、頑張りたい」…男子グレコ66kg級・飯室雅規



 ▼決勝
飯室雅規(自衛隊)○[2−0(3-0,TF7-0=1:55)]●江藤紀友(拓大)

 ※飯室は6年連続6度目の優勝

 《試合経過》

 [1P]スタンド戦は0−0。グラウンドの攻撃権を得た江藤は30秒で得点を挙げられず、飯室が1−0。攻撃に移った飯室は、横崩しで2点を取り、3−0とした。

 [2P]スタンド戦は0−0。先に防御をしいられた飯室はしっかり守り、攻撃に回るとローリングを3回転。勝負を決めた。

 ことしの世界選手権代表が続々と全日本チャンピオンに輝く男子グレコローマンで、66kg級も、日本選手の同級の選手にはここ数年負けを知らない飯室雅規(自衛隊)が江藤紀友(拓大)に勝ち、6年連続6度目の優勝を飾った。

 5月に改正された新ルール(グラウンドの攻防採用)は自らのスタイルに追い風となったが、先月、センターサークルに線が引かれ、足を踏み入れることが禁止されるなど若干のルール改正があった。「足を踏み込めないので、不安でした。でもグラウンドの技も決まったし、ホッとしました」という。

 「グレコローマンは、ますますグラウンドの比重が高くなると思う。もっと練習してグラウンドの強さを身につけたい」と話。6連覇に関しては「結果としてそうなっただけで、それほど意識はしていなかった」と振り返った。

 この大会のベスト4には、自らを含めて3選手が自衛隊の選手。決勝でもう1人の江藤も新年度から自衛隊に入隊する。毎日が全日本チームでの練習のように過酷になるわけだが、「チーム内で切磋琢磨して、世界で勝てるように頑張っていきたい」と気を引き締める。

 2005年は世界選手権では不本意な結果に終わったものの、アジア選手権で2位に入り、久しぶりに国際大会の表彰台に上がるなど、世界へ飛躍する足がかりをつかめた年でもあった。この好調をぜひとも北京五輪へ向けてつなげたいことだろう。

(撮影=矢吹建夫)




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