【特集】「06年は絶対にメダルを取ります」…男子グレコ60kg級・笹本睦



 ▼決勝
笹本睦(ALSOK綜合警備保障)○[2−0]●北岡秀王(日体大)

 《試合経過》

 [1P]スタンド戦は0−0。グラウンドの攻撃権を得た笹本はローリング2階点で4−0。防御をしっかり守り切り、このピリオドを取った。

 [2P]笹本が開始30秒、見事な巻きの一本背負いを決めて3点を先行。グラウンドの攻撃では、持ち上げてニアフォールで2点を加え、がぶり返しで3点を加えて快勝した。

 男子のファイナルマッチを闘ったグレコローマン60kg級は、シドニー・アテネの両五輪代表の笹本睦(ALSOK綜合警備保障)が順当勝ち。6年連続6度目の優勝を達成した。しかし「1年1年、必死になってきたので、6連覇に対する意識はなかった」と言う。

 決勝の相手の北岡秀王(日体大)は、昨年の決勝も争った相手。毎日の練習で手合わせしており、力をつけているのが手に取るように分かるという。一方的に攻めた内容だったにもかかわらず、「やりづらかった。力をつけているし…」と、楽な闘いではなかったと振り返った。

 05年は8月に宿敵のアルメン・ナザリアン(ブルガリア=アトランタ・シドニー両五輪王者)を破りながら、世界選手権では10位どまり。あと一歩上へいけず、納得のできない面があった。「来年は絶対にメダルを取ります。北京オリンピック? まだ視野にはいれていません」と、1年1年が勝負ということを強調する。

 6人いるALSOK綜合警備保障の選手の成績は「優勝4人、2位1人、3位1人」で、まずまずの成績。来春には女子48kg級の伊調千春が入社する予定で、ますます発展が予想される。「負けた選手も内容は悪くなかった。これからも頑張りたい」と、チームの最年長選手は個人・チームともに飛躍を誓った。

(撮影=矢吹建夫)




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