明治乳業杯全日本選抜選手権 優勝者のコメント&熱戦写真


【グレコローマン74kg級決勝】

永田克彦(新日本プロレス職)○[3-1=7:48]●菅太一(警視庁)

《経過》第1ピリオド、永田がパッシブを取りパーテールポジションからの
ローリングで1−0。このあと菅も守り、そのままのスコアで延長へ。
クリンチからの攻防は、永田の足が場外に出てしまい1−1の同点へ。
しかしパッシブを取った永田は、パーテールポジションからこん身のローリング。
3−1としてけりをつけた。


    

    


 昨年12月の全日本選手権で菅太一に敗れ、五輪出場決定がお預けとなった永田が、2度目の正直で出場を決めた。菅との再戦は1−0ながら延長にもつれる接戦。「相手も研究してきているので、苦戦になると予想していました」と言い、9分間戦うつもりで練習してきたという。1−1とされても焦りはなく、パーテールポジションの好機にしっかりと加点し勝利に結びつけた。

 シドニー五輪のあと、階級区分の変更によって5kg重い階級で戦わなくてはならなくいなったが、「上を目指して肉体改造に着手」。それは8割以上のところまできているそうという。もっとも」「外国人選手は、正面からぶつかると瞬発力があり、手足も長くて攻めようがないので、力を出させずにポイントをとることを考えています」というのが、アテネ五輪での作戦。スタミナでは絶対に負けない自信があるので、後半が勝負。そのためにも頑丈な防御が今後の課題だろう。

 シドニー五輪の時は若さと勢いで銀メダルを取ったと振り返る。「テクニック、体力ともに今の方が勝っていると思います。アテネでは最高のパフォーマンスで、最高の結果を出します」と、連続メダル獲得、さらに銀メダル以上のメダル奪取を誓った。

 試合の度にセコンドについてくれた兄・永田裕志(新日本プロレス)は、シドニーの時は行くことができなかったが、今回はアテネ行きを明言。両親や姉も応援に行くそうで、永田一家総出の応援が見られそうだ。
(取材=宮崎俊哉、構成=樋口郁夫)




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