明治乳業杯全日本選抜選手権 優勝者のコメント&熱戦写真


【グレコローマン55kg級決勝】

安原隆(自衛隊)○[3−1]●豊田雅俊(警視庁)

《経過》豊田がパッシブを取り、リフト技を仕掛けるが安原が耐える。
0−0のあとの第2ピリオドは、コイントスで豊田が勝ったが、
クリンチのタイミングが合わず、再三やり直し。最後は安原が首投げを決め3点を奪取。
その後、豊田が追ったが終了間際に胴タックルで1点を取るにとどまった。

【五輪代表決定プレーオフ】

豊田雅俊(警視庁)○[5−0]●安原隆(自衛隊)

《経過》開始49秒、豊田がパッシブからパーテールポジション。
横に回すのではなく、後方へ強引に引っ張り上げて体を反転させて3点。
横崩しで2点を追加。そのままのスコアで試合終了を迎え、豊田が決着戦を制した。


     

     


 五輪代表決定戦となった6階級で、ただ1階級プレーオフにもつれたのがグレコ55kg級。本戦では、第2ピリオド開始時のクリンチをめぐって不本意な形でポイントを失い、是が最後まで響いた。しかし「結果は結果、ああいうふうに取られることもあるので仕方ないと思います」と、不満を口にすることなく振り返った。

 プレーオフに臨むにあたって、「普段やっていることを出せば勝利の女神は必ず自分に微笑んでくれるので、落ちついて」と自分自身に言い聞かせたという。

 プレーオフにもつれての五輪代表決定となったが、3月の五輪予選ウズベキスタン大会で一昨年の世界チャンピオンを破ってオリンピック出場資格を取ってきた自信は揺らぐことはない。「アテネでも自分の持っているものを全て出し切ればいい結果が出ると思います。限られた時間、自分で自分を追い込んで練習していきます」と、残る日々の練習に燃えていた。(取材=宮崎俊哉、構成=樋口郁夫)
 




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