明治乳業杯全日本選抜選手権 優勝者のコメント&熱戦写真


【フリースタイル60kg級決勝】

井上謙二(自衛隊)○[8−0]●関川博紀(新潟・三条工高教)

《経過》第1ピリオドは一進一退で0−0で終了。クリンチスタートの第2ピリオドは、
関川が手を離してしまって1失点。パーテールポジションから井上がガッツレンチなど
グラウンド技を決めて4−0。その後もポイントを加え、8−0として判定勝ち。



 五輪出場権を獲得してきた井上が、ベテランの関川を下し、五輪出場を決めた。初戦の松尾大士(日本文理大職)戦は動きが硬く延長にもつれたが、準決勝の太田亮介(警視庁)戦は切れのいい技が爆発。決勝はその中間くらいの動きだったが、終わってみれば8−0の快勝。悲願を達成した。

 「うれしいです。試合では自分がやってきたことしか出ないので、マットに上がったら体が自然に動いて勝てるようになるまで練習してかいがありました」と猛練習の成果だったことをアピール。網野高校時代には年間の4大タイトルを独占したりもしたが、オリンピック出場を意識したのは日大学に進み、富山英明監督(84年ロサンゼルス五輪金メダリスト=現日本協会強化委員長)に憧れてから。「そのオリンピックに自分が出られるなんて、本当にうれしいです。夢では何度も出ましたが、まさか現実になるとは」と喜びを表した。

 アテネでは攻める姿勢を忘れずに戦い、「出るからには金メダルを目指します」ときっぱり宣言。(取材=宮崎俊哉、構成=樋口郁夫)




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