明治乳業杯全日本選抜選手権 優勝者のコメント&熱戦写真


【フリースタイル55kg級決勝】

杉谷武志(自衛隊)○[7−4]●斎藤将士(日大)

《経過》斎藤がパッシブを取ってパーテールポジションからローリングを仕掛けるが、
杉谷が乗って2−1とリード。その後もローリングなどで6−1とリード。
第2ピリオドに2点を取られたものの、杉谷も1点を加えて7−4で振り切った。


杉谷(青)はグラウンドに一日の長があり、初優勝。


 田南部力、長尾勇気、松永共広らが目立ったフリースタイルの最軽量級は、目立つことのなかった国士大OBの杉谷が若手を下して初優勝。苦労が報われ、「見捨てないで指導してくれた監督やコーチに感謝したい。これからも頑張っていきたい」と気持ちを新たにした。

 全日本選手権などでは早いラウンドで田南部らと当たることが多く上位入賞はなかった。今回はオリンピックとは関係ないが、「田南部さんがいなかったりしてチャンスだと思った。何としても勝ちたかった。がんばってきたかいがあった」と喜びを表す。この先、どこまで現役を続けるかは分からないが、「とにかくこの大会に勝つことに全力を尽くした」と言う。

 「優勝できなかったら、次のことは考えられなかったかも」と、引退をも覚悟しての大会だったようだ。「一段ずつ上がっていけば、北京五輪があるかもしれない。でも、きょうの段階では、この大会に勝ったことだけを喜びたい」と、初優勝がうれしくてたまらないといった様子だった。(取材・文=樋口郁夫)




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