井上謙二が五輪出場資格を獲得…フリー五輪第2次予選第2ステージ



 フリースタイルのアテネ五輪第2次予選第2ステージ最終日は2月15日、ブルガリア・ソフィアで続けられ、60kg級の井上謙二(自衛隊)が準々決勝で、00年世界学生王者であり同年欧州3位のアレクサンダー・カルニツキー(ベラルーシ)を3−2で下して準決勝進出。4位以内を確保して五輪出場資格を取った。

 井上が4月の明治乳業杯全日本選抜選手権で優勝すれば、五輪の日本代表となる。井上以外の選手が優勝した場合は、井上との間でプレーオフが行われ、勝者が五輪代表となる。

 90kg級の小平清貴(警視庁)は、元ロシアのキルギスタン選手に敗れ、前回に続いて“あと1勝”の壁に泣いた。


 日本は前回の84kg級に続いて出場資格を取り、フリースタイルは55、60、66、74、84kg級の5階級でアテネ五輪へ臨むことになった。グレコローマンは2月28〜29日にせりビアモンテネグロ・ノビサドで第2次予選第1ステージが行われ、日本は74kg級以外の6階級で資格獲得を目指す。
(取材/文=ウィリアム・メイ)


 【60kg級】井上謙二(自衛隊)   24選手出場

準々決勝 ○[3−2] Alexander Karnitzky(ベラルーシ)

 
《経過》井上が開始早々に足首を取るタックルを決め、相手を背中からマットに倒して20秒で3点を先制。そのまま第1ピリオドを無失点で切り抜けた。第2ピリオドの1分にパッシブを取られ、パーテールポジションからガットレンチを決められて3−2。ラスト10秒にもパッシブを取られ、パーテールポジションをしいられたが、死力を尽くして守り切り、4位以内を決めた。

 
井上謙二の話「昨夜、相手のビデオを少しだけ見て研究しました。リードを取ってからも攻めることができた。守ろうと思ったら、逆にポイントを取られたと思います。ガットレンチで返された時は、1点で押さえたかったのですが…。ラスト10秒のパーテールポジションは、絶対にやらない気持ちでした。動いて、動いて、守りました。出場権を取れてうれしいです。まだ選抜大会があるので、気を抜かないように頑張ります」


 【96kg級】小平清貴(警視庁)   26選手出場

準々決勝 ●[0−8] Aleksei Krupniakov (キルギスタン)

 
《経過》相手のクルプニアコフは元ロシアの選手で、フランスに3年間在住し、キルギスタン国籍を取得した選手。2002年アジア大会で2位に入っている。パワーがすごく、がぶったり、バックへ回ったりと、1ポイントずつだが一方的に小平を攻めた。小平もタックルを狙ったが、カウンターを受けたりして攻めることができなかった。



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