【特集】「試合中、姉の顔を見たら勇気が出ました」…坂本真喜子


 【48kg級】坂本真喜子 優勝

 予選1回戦 ○[9−0]世良桃子(福岡大)
 予選2回戦 ○[フォール、0:42=4-0]濱中由美子(日体大)
 予選3回戦 ○[フォール、0:21=4-0]武田昌美(大阪・堺女子高)
 準 決 勝  ○[5−3]山本美憂(スポーツビズ)
 決    勝 ○[3−0]伊調千春(中京女大)

    

    


 昨年の世界選手権に初出場しながら、全日本選手権で負けてアテネ五輪が遠のいた坂本真喜子が、伊調千春に雪辱。五輪出場の望みをプレーオフにつないだ。準決勝で、五輪出場へ執念を燃やした山本美憂を撃破した勢いがあったのか、決勝も先手を取り、伊調の攻撃を退けた。

 全日本選手権のあと、けがが原因で五輪をあきらめた姉・日登美(00・01年51kg級世界チャンピオン)と練習を重ねた。時にけんかになり、泣き出すこともあったというが、「辛いのはおまえだけじゃない。自分も本当はオリンピックに行きたかったんだ」と言われ、姉のためにも負けるわけにはいかなかった。「試合中、姉の顔を見たら、勇気が出ました。姉と練習した決まるタックルがうまく出た」と言う。

 4月13日のプレーオフまで、姉との練習を続け、試合ではマットサイドについてもらう予定。「またタックルを決めたい。最後まで全力でやり通して、何が何でもアテネに行きたいと思います」と気合を入れた。

(取材・文=宮崎俊哉、樋口郁夫) 




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