松本慎吾(一宮運輸)が“あと1勝”…グレコ五輪第2次予選




 グレコローマンのアテネ五輪第2次予選第1ステージは3月13日、ウズベキスタンのタシュケントで開幕。日本選手が全員が初戦白星で、84kg級の松本慎吾(一宮運輸)は1、2回戦を勝ち抜いて予選リーグ突破を確定。8位以内となって資格獲得に“あと1勝”となった。

 55kg級の豊田雅俊(警視庁)は2002年欧州ジュニア2位のブルガリア選手を破り、66kg級の飯室雅規(自衛隊)も予選第1ステージ10位のイタリア選手に勝った。96kg級の加藤賢三(自衛隊)と120kg級の鈴木克彰(警視庁)も、初戦を圧勝した。

 各選手の成績は下記の通り。(レポート=保高幸子)


 【55kg級】豊田雅俊(警視庁)   19選手

予選1回戦  BYE
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予選2回戦 ○[7−3] Venelin Venkov(ブルガリア)

 
《経過》差し合いから豊田が1点を先制。投げ技で3点を加え、パーテールポジションからのローリングで2点。通称“嘉戸スペシャル”で1点とたたみこんだ。その後、指をついてしまい、これがブレーキとなって3点を失ったが、振り切った。


 【66kg級】飯室雅規(自衛隊)   25選手

予選1回戦  BYE
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予選2回戦 ○[Tフォール、11-0] Spano Rocco Fabio(イタリア)

 
《経過》飯室のローリングや投げなどが面白いように決まり、テクニカルフォール勝ち。


 【84kg級】松本慎吾(一宮運輸)   20選手出場

予選1回戦 ○[7−1] Holk Bjoern(ドイツ)

 
《経過》俵返しのカウンターで松本が2点を先制。再び俵返しを狙ったが、相手に乗られ1失点。しかし、その後バックを取ってポイントを重ね、パーテールポジションからの攻撃でポイントを加えていった。
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予選2回戦 ○[5−1] Li Daxin(中国)

 
《経過》松本が相手をコントロールして場外に場外に押し出し1点。パーテールポジションからのローリングで2点、低い位置の俵返しで2点と獲得した。

 ※3回戦は「BYE](試合なし)。2戦全勝で予選リーグ1位が確定。

 松本慎吾選手の話(日体大時代の恩師・藤本英男部長が応援に駆けつけていることについて)「第1ステージのあとからずっと練習についてくれ、自分以上に燃えていますよ。『オレが行かなきゃ』って、タシュケントまで来てくれました」


 【96kg級】加藤賢三(自衛隊)   22選手出場

予選1回戦  BYE
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予選2回戦 ○[フォール、16-3] Bakhramov Shodi(タジギスタン)

 
《経過》加藤が首投げを決め、押さえ込んで4−0。もう1度首投げを決めて3点を加え、終始攻めて最後はフォール勝ち。


 【120kg級】鈴木克彰(警視庁)   20選手出場

予選1回戦 ○[Tフォール、11-0] Nikolas Liulamaga(アメリカンサモア)

 
《経過》鈴木はパーテールポジションからのローリングで2点を先制し、5秒ルールを間にはさんで連続攻撃。11点を取ってテクニカルフォール勝ち。




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