田南部力(警視庁)ら4選手が決勝進出…ドイツグランプリ第1日
欧州遠征中のフリースタイル五輪代表チームは6月12日、ドイツのライプチヒでドイツグランプリに出場し、午前の部に続いて55kg級の田南部力(警視庁)ら4選手が白星を重ね、決勝進出を決めた。しかし84kg級の横山秀和(秋田・秋田商高教)は2敗を喫し予選リーグ敗退となった。
田南部はシドニー五輪金メダルのナミク・アブデュラエフ(アゼルバイジャン)と対戦する。両者はシドニー五輪前に東京であった五輪予選第2ステージで顔を合わせ、田南部が勝っている。
井上は2001年の58kg級世界チャンピオンのギア・シッサオウリ(カナダ)と対戦する。。
初日午後セッションの成績は下記の通り=細線は既報。(レポート:ウイリアム・メイ)
【55kg級】田南部力(警視庁) 11選手出場
予選1回戦 ○[Tフォール、5:18=11-1] Dennis
Langner(ドイツ)
予選2回戦 ○[Tフォール、4:06=12-0] Kai
Wedekind(ドイツ)
予選3回戦 ○[Tフォール、2:16=10-0] Alexey
Kosarev(ベラルーシ)
《経過》田南部が飛行機投げのような落し技をかけて一気に4−0へ。ガッツ・レンチとアンクルホールドで点差を広げた。最後は片足タックルから胸の周りにクラッチを組んでのローリングで10点差へ。
準 決 勝 ○[Tフォール、1:22=11-0] Shaun
Williams(南アフリカ)
《経過》世界選手権で10位に入ってアテネ五輪に出場権を持つウィリアムス。田南部は腕取りからバックへ回ってガッツ・レンチ、アンクルホールドでニアーフォールへ追い込み、楽勝した。
【60kg級】井上謙二(自衛隊) 8選手出場
予選1回戦 ○[10−2] Mehmet Baygus(ドイツ)
予選2回戦 ○[7−1] John Pineda(カナダ)
予選3回戦 ○[フォール、0:58=4-0] Othmar
Kuhner(ドイツ)
《経過》井上が得意の腕取りから足掛け、すわりながらの飛行機投げをかけてフォールへ持ち込んだ。
【66kg級】池松和彦(日体大助手) 15選手出場
予選1回戦 BYE
予選2回戦 ○[7−1] Nikos Loizidis(ギリシャ)
予選3回戦 ○[8−2] Chris Harada(カナダ)
《経過》若いカナダ選手に対して、楽な試合だった。池松はアンクルホールド2回とトルコ刈りでニアーフォールに追い込み、第1ピリオドで8−0とリード。第2ピリオドはリスクのあるレスリングを回避して着実に勝ちにいった。
準 決 勝 ○[13−4] Christian Graupeter(ドイツ)
《経過》0−3とリードされたものの、池松はここから反撃。第1ピリオド終了間際に相手のカニバサミをつぶして同点。第2ピリオド、小手投げで6−3へ。それからポイントを重ねて快勝した。
【74kg級】小幡邦彦(綜合警備保障) 16選手出場
予選1回戦 ○[5−0] Stephen Kraft(ドイツ)
予選2回戦 BYE
予選3回戦 ○[Tフォール、2:59=10-0] Dominik
Zeh(ドイツ)
《経過》小幡は変則スタイルの相手になかなかタックルが取れなかったが、中盤でパッシブのチャンスをもらい、またさきでニアフォール。ボーナス・ポイントを繰り返してテクニカルフォール勝ち。
準 決 勝 ○[3−0] Dennis Blum(ドイツ)
《経過》第2ピリオドのクリンチから腰投げで2−0。相手のタックルをカウンターで返して3点目をゲットして勝った。
【84kg級】横山秀和(秋田・秋田商高教) 16選手出場
予選1回戦 ●[0−4] Lazaros Loizidis(ギリシャ)
予選2回戦 BYE
予選3回戦 ●[2−4] Majid Khodaee(イラン)
《経過》世界3位のコダエーのタックルを止められなかった。横山は第1ピリオドの終盤にうまい小内刈りで1−1としたものの、第2ピリオドにコダエーの片足タックル2度とローリングで1−4へ。最後が上になって2−4とし、同点のチャンスとなりましたが、返すことができなかった。