【特集】A・レイポルド(ドイツ)が復帰、五輪出場を希望




 2000年シドニー五輪で優勝しながら、ドーピング検査で陽性反応が出て失格となったアレクサンダー・レイポルド(ドイツ)は、昨年の夏の練習中に突然倒れ、再起不能といわれたが、6月12〜13日にドイツ・ライプイチヒで行われた「ドイツ・グランプリ大会」に出場。本人は8月のアテネ五輪に国際オリンピック委員会(IOC)のワイルドカードによる出場出を希望しているという。

 レイポルドは、この大会が引退試合という声を否定し、「まだ、(アテネに行く)チャンスがあると信じている。オリンピックに出るため、ドイツ・オリンピック委員会がIOCに手紙を出してくれた。残っているワイルド・カードをもらいたいと思う」と地元の記者に話した。

 同選手は昨年8月、ウズベキスタンでの同国との合同合宿中に倒れ、急きょ帰国。すぐ入院したものの、3度も発作に見舞われマットに戻ることは不可能といわれた。しかし3、4か月後にがトレーニングに復帰し、12月には国内の試合出場も果たした。その頃、ワイルドカードによる五輪出場の話が出たという。
 
 しかし、ドイツグランプリの初日にアテネ五輪の出場権も持っているエルヌール・アサロフ(アゼルバイジャン)とユサップ・アブデュサロモフ(タジギスタン)の2選手に判定負け。ワイルドカードで五輪へ進んでも、往年の強さを出せるかどうかは疑問だ。

(レポート=ウィリアム・メイ、撮影=保高幸子)



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