永田克彦(新日プロ職)が2連勝で準決勝へ…ハンガリーグランプリ




 欧州遠征中のグレコローマンの五輪代表を中心としたチームは6月26日、ハンガリーのソンバセリーで「ハンガリーグランプリ」に出場。74kg級の永田克彦(新日本プロレス職)が予選1、2回戦を連勝した。84kg級の松本慎吾(一宮運輸)は初戦でシドニー五輪銀メダリストを破ったものの、2回戦で今年の世界学生選手権2位の地元選手に敗れた。

 各選手の成績は下記の通り。(レポート=ウィリアム・メイ)


 【55kg級】豊田雅俊(警視庁)  14選手出場

  ※ろっ骨を傷めたために棄権。


 【60kg級】笹本睦(綜合警備保障)   24選手出場

予選1回戦  ●[4−5] I. Majoros (ハンガリー)
 
《経過》 笹本が微妙な判定で2000年欧州58kg級チャンピオンとの接戦を落とした。笹本は第1ピリオドの中盤、ローリングで先制。しかしラスト10秒に一本背負い投げに投げられ、2−3と逆転された。第2ピリオドにガッツレンチで再リードでしたが、パッシブを受け、相手ののローリングをうまく返して上になったものの、審判は脚を取った反則を取り、逆に4−5へ。ラスト30秒に笹本が一本背負い投げを仕掛けたものの、うまく逃げられて。

予選2回戦 ○[4−2] A. Pongracz (ハンガリー)
 
《経過》相手の防御は強かったものの、笹本は送り出しなどでポイントを重ね3−0。このあとリフトとローリングで3−2に追い上げられたが、ラスト30秒、笹本が胴タックルで1点を取り、着実に勝った。


 【60kg級】下村博(自衛隊)   24選手出場

予選1回戦 ●[3−7] S. Belobaba (ウクライナ)
 
《経過》下村は0−3とリードをされたものの、第1ピリオドの終盤に一本背負い投げで同点。しかし、後半に入って、パッシブを受けて大きなリフトをされ、一気に3−7へ。そのあとは相手の固いデーフェンスを差し込めなかった。

予選2回戦 ●[0−9] H. Nasiri (イラン)
 
《経過》第1ピリオドを0−3でリードされた下村。第2ピリオド、足を使ったペナルティを受け0−4。それから、ローリング、リフト、ローリングのコンビネーションで試合が決った。


 【74kg級】永田克彦(新日本プロレス職)   12選手出場

予選1回戦 ○[5−0] F. Betschart (スイス)
 
《経過》相手の投げのミスが多く、永田がポイントを1点ずつ拾うなどして、一方的な勝利。

予選2回戦 ○[2-0=9:00] Z. Dajka (ハンガリー)
 
《経過》永田は相手をよく押したり、前に崩したりしたものの、6分間で1−0。延長のクリンチから相手を場外に出して2点目。そのまま守って、準決勝進出を決めた。


 【84kg級】松本慎吾(一宮運輸)   13選手出場

予選1回戦 ○[4-2=6:29] S. Bardosi (ハンガリー)
 
《経過》松本がシドニー五輪銀メダリストに対して熱戦で逆転勝ちした。第1ピリオド、相手に押し出されて0−1とリードされた松本だが、第2ピリオドは逆にバルドシに場外逃避をさそい1−1。パーテールポジションの好機にエスケープ・ポイントを許し1−2と再リードされたものの、松本の激しい攻撃に今年の欧州選手権に3位でもあるバルドシは防戦一方。延長になって、松本がクリンチからの投げをうまくカットし、背中からマットに落として逆転勝ち。

予選2回戦 ●[2-3=8:59] B. Kiss (ハンガリー)
 
《経過》松本が一本背負い投げと胴タックルで2−0とリードしたものの、世界学生選手権2位のキスの胴タックルを受け2−1。そのまま延長となり、クリンチからまた胴タックルを受けて同点。その後、松本が攻めたものの、パッシブを取られて2度目のクリンチ。キスの首投げはうまくかからなかったものの、ポイントにつなげられて試合終了。





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