全日本女子チームがW杯へ向け始動&十日町祝賀会


    

    


 10月8〜9日に東京・駒沢体育館で第4回女子ワールドカップを控える全日本女子チームが9月10日から新潟県十日町市の桜花寮でスタート。11日には吉田沙保里、伊調千春、伊調馨(いずれも中京女大)、12日夜には浜口京子(ジャパンビバレッジ)のアテネ五輪代表選手が加わり、4選手とも約20日ぶりにマットに立って本格的な練習をした。

 ワールドカップは世界の強豪6〜7か国が総当り団体戦で戦う国別対抗戦。ことしは日本、米国、カナダ、ロシア、中国のほか1か国(現在交渉中)が参加する。日本はアテネ五輪代表4選手のほか、元世界チャンピオンの坂本日登美、山本聖子らの出場が見込まれる。15日の日本協会理事会で正式に決定される。

 第1回(フランス)、第2回(エジプト)は日本が優勝したが、昨年(東京)は米国が優勝。日本は団体世界一の奪還を目指す。

 13日は午前の部の練習のあと、五輪代表選手と鈴木光監督、栄和人、木名瀬重夫、金浜良の各コーチ、全日本女子連盟の丸山秀二副会長が熱心に応援を続けてくれた同市の六箇小、吉田小、北陸デーサービス、高田町町内会を訪問し、五輪の報告をするとともにメダルを子供達にさわらせるなど感謝の気持ちを伝えた。

 夕方は日本協会の福田富昭会長が合流して市役所で市民に対しての報告会。夜は十日町後援会による祝賀報告会がラポート十日町で合宿参加の全選手も参加して行われ、地元支援者の祝福を受けた。席上、十日町市から桜花寮に対し、改修費用として300万円の予算を計上することが報告された。


 伊調千春の話「たくさんの人に『おめでとう』だけではなく、『勇気をもらいました。ありがとう』とか言われました。こちらが言うべき言葉なのに、言ってもらってうれしかった。(報告会などで)疲れているのは確かですけど、多くの人から『ありがとう』といわれて、とてもうれしいです。心あたたかい人ばかりですね。でも、次の目標、ワールドカップに全力で挑みます」

 
吉田沙保里の話「十日町はすごく鍛えられた地です。お世話になっている人も多く、いい報告ができてうれしいです。帰国して毎日のように、どこかで祝勝会、報告会で大変ですけど、楽しい辛さですね。ワールドカップの前の合宿(10月初め)には全力で集中します。全日本では、また山本聖子選手と当たるかもしれません。山本選手のことは、いつも頭の中にあります」

 
伊調馨の話「十日町はお世話になっている人が多く、すごく親しみのある地です。リラックスして祝勝会に臨めます。帰国してからあまり練習ができていないので、ワールドカップに対してちょっぴり不安あありますけど、勝つことが応援してくれている人へのお礼になりますから、がんばります」

 
浜口京子の話「十日町は苦しい練習、辛い練習をたくさんしている地です。メダルを持って来ることができて本当によかったと思っています。帰国してからマットワークの練習はは初め。スパーリングをやってみて、闘志が衰えていないことを実感しました。ワールドカップへ向けて戦闘モードにもっていこうと思います。北京五輪の金メダルを期待されていますが、応えたいと思います。でも、目の前の大会、ひとつひとつですね」

 
福田富昭会長の話「1991年に、廃校を改修して専用道場をつくった。13年たって、こうした形で戻ってきた。ボロボロの校舎で、『ここを道場にする』と言ったら、富山(英明=現強化委員長)とかは、『頭がおかしくなったんじゃないか』と思ったらしい。以来、家一軒分の金を十日町につぎ込んできた。こうした形で報われ、応援していただいて本当にうれしい。次の目標のワールドカップが近づいている。去年負けているので、今年は何としても世界一を奪還したい」




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