世界V5の吉村祥子選手が(エステティックTBC)現役引退を表明



 女子レスリングで世界選手権5度優勝をマークしている48kg級の吉村祥子(エステティックTBC)が12月6日までに現役引退を明らかにした。自らのホームページででも明らかにしている。今後は指導者として後人の育成に尽力する予定。

 同選手は成城大学時代から代々木クラブでレスリングを初め、1987年に行われた日本初の女子全国大会の全日本オープントーナメント(ジャパンクイーンズカップの前身)44kg級で優勝。89年の第2回世界女子選手権(スイス・マルティー)の44kg級で金メダルを獲得し、初期の女子レスリングを支えた。

 世界選手権はその後、90、93、94、95年の計5回優勝し、ほかに銀メダル1個、銅メダル3個を獲得。これはクリスチン・ノードハーゲン(カナダ=金6、銀1、銅1)、浦野弥生(日本=金6、銀1)、鐘秀娥(中国=金5、銀2)に次いで歴代4位の記録。世界選手権10度出場は、アテネ五輪で浜口京子に並ばれたものの(世界選手権9度、五輪1度)、ニコラ・ハートマン(オーストリア)と並んで歴代トップ・タイ。9大会連続で出場したのも、浜口の10大会連続に追い抜かれはしたが、昨年まで歴代トップだった。

 国内では、全日本選手権優勝8度、全日本女子オープン〜ジャパンクイーンズカップ7度優勝を記録。いわゆる第一期生が引退していく中ででも現役を続け、女子が五輪種目となった直後の2001年全日本選手権で優勝。翌02年もジャパンクイーンズカップ、全日本選手権ともに2位に食い込み、アテネ五輪を目指した。

 しかし坂本真紀子、伊調千春ら若手選手が台頭し、昨年の全日本選手権は坂本に、ことし2月のジャパンクイーンズカップは伊調にそれぞれ敗れ、オリンピック出場の夢はかなわなかった。6月の全日本社会人選手権が最後のマットになった。

 ことしの全日本選手権には、女子の第1回大会から昨年まで17年連続で出場していた清水真理子も出場しないため、1992年の第6回大会までに出場していた選手は1人もいなくなった。

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