【特集】大逆転に興奮さめやらず…女子67kg級・斉藤紀江



 ▼準決勝 斎藤紀江(ジャパンビバレッジ)○[フォール、0:30]●塚本真紀(中京女大)
 ▼決 勝 斉藤紀江(ジャパンビバレッジ)○[2−1(0-2,5-3,2-0)]●坂本襟(リプレ)

 《決勝戦経過》第1ピリオドは坂本が斉藤の攻撃をうまくかわして1点を2度取り2−0。第2ピリオドも坂本が斉藤のタックルを返して3−1とリードしたが、ラスト4秒、斉藤がタックルで1点を返し、再開後、ラスト1秒に大内刈りで3点を取って大逆転。第3ピリオドは斉藤が坂本の攻撃をうまくかわし、2−0で勝って勝負を決めた。


 第1ピリオドを取られ、第2ピリオドも終盤までリードされた斉藤。誰もが新チャンピオン誕生かと思っただろうが、ラスト4秒に1点を返した。それでも残り時間を考えると斉藤の勝利の目は小さかったが、ラスト1秒に大内刈り。坂本が背中からマットに落ちて逆転。その勢いで第3ピリオドも取り、辛うじてチャンピオンに返り咲いた(昨年は五輪実施階級の72kg級に出場)。

 「こんな大逆転、初めての経験です」と興奮冷めやらぬ斉藤は、第1ピリオド、先にポイントを取られて「焦ってしまい、頭の中が真っ白になった」という。後のない第2ピリオドもリードされて絶体絶命のピンチだったが、金浜コーチから「立って投げにいけ」という指示があり、それに従って大内刈りで勝負をかけたという。

 興奮のあとは、ホッとした表情を浮かべた斉藤。これまでグラウンドでポイントを取ることが多かったが、「(スタンド重視となる)新ルールに慣れるよう、もっと練習してきます」と、最後は反省点を口にし、次の飛躍を期していた。




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