【特集】第1Pのクリンチ勝利で気持ちが高揚…男子グレコ120kg級・新庄寛和
▼1回戦 新庄寛和(国士大)○[2−1(2-0,0-1,1-0)]●社藤哲也(日体大)
▼準決勝 新庄寛和(国士大)○[2−0(1-0,1-0)]●丸山秀樹(東農大) ▼決 勝 新庄寛和(国士大)○[2−0(1-0,1-0)]●鈴木克彰(警視庁) |
《決勝戦経過》第1、2ピリオドとも0−0で終わり、ともに新庄がコイントスで勝ってクリンチ勝負。第1ピリオドは鈴木の手が首に上がってしまい、クリンチがはずれたと解釈され、第2ピリオドは鈴木の手が離れてしまい、新庄が新旧交代を実現した。
4月の全日本選抜選手権の決勝で鈴木に9分間フルタイム粘り、惜敗した新庄が、今度は辛勝ながら勝利を手にし、全日本チャンピオンに輝いた。高校時代の2000年に全国高校グレコ選手権や国体で優勝し将来が嘱望された。しかし大学でけがもあり、はなかなかタイトルに恵まれなかった。
しかし昨年、全日本チームの一員としてアジア選手権を経験。ことし4月に全日本王者の鈴木に善戦するなど、努力が実り始めていた。「新ルールはクリンチ、特に第1ピリオドのクリンチが重要だと思った」と考えており、第1ピリオドのクリンチを勝って気持ちを高揚させることができ、第2ピリオドも思った通りに相手のクラッチを切らせることができたという。学生の最後に最高のタイトルを手にし、満面の笑みがしばらく消えなかった。
卒業後もレスリングを続けたい気持ちが強く、今、そうした環境下にある就職先を探している最中だという。今回の優勝でその気持ちがいっそう強くなったことだろう。最適の進路を探し、来年以降の飛躍へつなげてほしい。