【特集】「目標はあくまでの北京五輪です」…男子フリー120kg級・田中章仁



 ▼2回戦 田中章仁(専大)○[2−0(5-0,3-0)]●岡村龍太郎(拓大)
 ▼準決勝 田中章仁(専大)○[2−0(1-0,3-0)]●新海一樹(明大)
 ▼決 勝 田中章仁(専大)○[2−0(TF6-0,TF7-0)]●荒木田進謙(青森・光星学院高)

 《決勝戦経過》第1ピリオド、田中がバックを取って1点を先制。飛行機投げを決めるなどして、あっという間に6−0。第2ピリオドも片足タックルから1点を取ると、グラウンド攻撃をたたみかけ、7−0とテクニカルフォールで取った。


 アテネ五輪出場を逃した田中が、圧倒的な強さで全日本4連覇を達成した。全日本4連覇自体は珍しくないが、大学1年生から4年生にかけての4連覇となると、男子で史上4人目。しかも今年は全日本選抜選手権、全日本学生選手権両スタイル、国体、全日本大学選手権、全日本大学グレコローマン選手権に続いて7個のタイトルを獲得し、アテネ五輪を逃したことを除けば最高の年となった。

 田中は「ことし最後の試合だから気合が入った」とヤル気満々だった。決勝に上がってきたのは予想に反して3人の大学選手を破った高校生だったが、「高校生と大学生はレベルが違うので、自分のペースでやればいいと思った」と涼しい顔。「ことしは7つのタイトルを手にでき、いい1年間だったと思います」と振り返った。

 この日、取り囲んだ大勢の報道陣が注目したのは、来春からK−1所属の選手になることでプロでの試合をやる予定があるか、ということ。それに対して田中は「これまで総合格闘技の練習はやったことがありません。レスリングの合間に総合の練習もしてみたいですけど…」とかわし、「4年後のオリンピックを目指します」と、目標はあくまで北京五輪ということを宣言した。




《前ページへ戻る》