【特集】「常にレスリングと向き合います」…女子48kg級・坂本真喜子

 ▼2回戦  坂本真喜子(中京女大)○[フォール、0:31]●福田有紗(福岡大)
 ▼準決勝 坂本真喜子(中京女大)○[2−0(TF6-0,8-0)]●船津愛里(東洋大)
 ▼決  勝 坂本真喜子(中京女大)○[2−0(TF6-0,2-0))]●船津友里(東洋大)

  《決勝戦経過》第1ピリオド、船津のタックルを坂本が回りこんで1ポイント。その後も小刻みにポイントを重ねてテクニカルフォール。第2ピリオドも坂本がタックルと回りこみによる1点を取り、ストレート勝ちした。


 アテネ五輪銀メダリストの伊調千春が階級を上げた(その後、棄権)した女子48kg級は、坂本が順当勝ち。2年ぶりに全日本チャンピオンに返り咲いた。

 多くの選手が戸惑っている新ルールだが、坂本は「自分の好きなルール。自分のレスリングができる。2分間で思い切り自分のレスリングをやりたい」とズバリ。一番うれしいのは、クリンチが四つ組のやり方でなくなったこと。この攻防で2度、伊調に敗れただけに、因縁のシステムがなくなってホッとしているようだ。

 アテネ五輪を逃した悔しさは当然あったが、「そこから成長していけばいい」と言い聞かせてきたという。伊調の練習相手としてアテネへも行き、実際にオリンピックの試合を見て「最終的に行きたいところがオリンピックであり、48kg級の頂点に立ちたいという気持ちが明確になった」と振り返る。

 これからの4年間は、「私生活でも常にレスリングの隣にいて、レスリングと向き合っていきたい」と気持ちが高まっている。まず1月下旬のロシア遠征(ヤリギン国際大会出場)で腕試しし、世界で自分のいる位置を再確認する予定。北京五輪の金メダル・ロードがスタートした。




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