【特集】田村亮子の連勝記録が見えた!?…女子55kg級・吉田沙保里

 ▼準決勝 吉田沙保里(中京女大)○[フォール、0:36]●柴田瑞穂(愛知・中京女大付高)
 ▼決 勝 吉田沙保里(中京女大)○[2−0(2-0,1-0)]●松川知華子(日大)

  《決勝戦経過》第1ピリオド、吉田ががぶりなどで攻めて場外へ出して1点。相手のタックルを受け止めてバックを取って1点を加えて先取。第2ピリオドも吉田が両足タックルで1点を取り、松川の反撃を防ぎ切って2ピリオドを連取した。


 アテネ五輪金メダリストの吉田が順当勝ちで3連覇を達成。女子では3年ぶりとなる天皇杯の名誉ももらった。

 アテネ五輪銅メダルの井上謙二が決勝で負けたことにより、天皇杯の行方は金メダリストの吉田か伊調かに絞られ、国際大会79連勝、国内外65連勝の実績などで、吉田を推す声が強かったようだ。「連勝は目標のひとつ。これからも勝ち続けたい」と吉田。今回の2勝を加えて67連勝となり、山下泰裕(柔道)の203連勝には遠く及ばないものの、田村亮子(同)の84連勝が見えつつあるといったところだ。

 だが、新ルールに対する不安は大きかったという。「オリンピックの準決勝(アンナ・ゴミス戦、7−6の判定勝ち)を思い出した。入って場外際で返されたらと思うと、攻め切れない自分がいた」そうで、決勝の内容には「満足していない」ときっぱり。吉田ほどの強豪をもってしても、ルールが変わることへの戸惑いはあるようだ。

 「練習していけば慣れていくとは思う」と、今後の練習でこの課題を克服しつつ、当面の目標は来年の世界選手権の優勝。「2004年はいい年だった。来年も勝ち続けます」と締めくくった。




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