【特集】ビル・メイのアジア選手権リポート…最終日

取材/文:ビル・メイ
(チェコ・プラハ在住、元国士大コーチ)


 アジア選手権最終日の6月8日は、女子が金メダル3個を加え、団体優勝のトロフィーを受け取りました。

 2000年の世界銀メダリストの岩間怜那(リプレ)は、午前中セッションでフォール勝ちを2つ取り、5回戦を待たずに総当たりリーグ戦での優勝を決めました。

 午後のセッションでは、51kg級の服部担子(中京女大)がモンゴルのアジア大会3位のエンカジャルガル・チョグトバザールにフォール勝ちし、3戦すべてフォール勝ちで優勝しました。昨年のワールドカップで4位で終わった服部は、今回と同じニューデリーで行われた2000年のアジア・ジュニア選手権で優勝して以来、2個目の国際タイトルを獲得しました。

 来年のアテネ・オリンピックでは実施されない67kg級は2人のみの出場でした。斉藤紀江(ジャパンビバレッジ)は4日間を待った末、2分49秒でテクニカルフォール勝ち。アジア・ジュニアも優勝したのシハン・キラン(インド)に対して、第1ピリオドから波に乗って、そり投げに近い外掛けを決めてニアフォール。それから大きな内股投げで差を広げての完勝でした。初の国際タイトルです。

 前日に金メダルを取った48kg級の野口美香(鹿児島・鹿屋ク)と63kg級の正田絢子(東洋大)と合わせて、日本女子チームは7階級中5階級で金メダルを獲得し、銀メダルも1個。国別対抗得点は65点で団体優勝でした。地元のインドが「銀2個、銅3個」で54点を取り2位、モンゴルが「金1個、銀2、銅1」で36点で3位に入りました。

 男子フリースタイルでは、イランは7階級中6選手が優勝、1人が2位で、69点を獲得して文句なしの団体優勝。96kg級のアリレザ・ヘイダリ5度目のアジア王者となりました。 

 男子グレコローマンでは、カザフスタンが3階級で優勝しました。イランは66kg級のパリビズ・ゼイドバンドの優勝を含めて6階級で3位入賞を果たし、こちらでも団体優勝を果たしました。


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