2005年ユニバーシアードにレスリングが復活



 国際大学スポーツ連盟(FISU)は8月22日、ユニバーシアードが行われている韓国・大邱で会見し、次回の2005年大会(トルコ・イズミル)に開催国の要望でレスリングとテコンドーを実施することを発表した。実施スタイル、女子の実施などは明らかにされていない。

 ユニバーシアードは1959年に世界の学生スポーツの活性化を目的にスタート。学生および卒業後2年以内の選手で争われ、陸上、水泳など決まった種目のほか、開催国の要望で柔道やレスリング、サッカーなどの実施が認められる。

 レスリングは1973年の第7回大会(モスクワ)で初めて実施された。その後、77年ソフィア大会(ブルガリア)、81年ブカレスト大会(ルーマニア)でも実施されたが、以後は2度の日本での大会(神戸、福岡)や国際レスリング連盟(FILA)会長のお膝元のユーゴスラビアなどでの大会でも実施されなかった。

 FILAではユニバーシアードでの実施を目指して1996年に世界学生選手権をスタートさせており、7年をかけて実現することになった。

 3度のユニバーシアードでは、73年大会でフリー52kg級の下田和弘(拓大=当時、以下同じ)、同57kg級の佐々木禎(日体大)、同62kg級の宮原章(明大)の3選手、77年大会でフリー48kg級の藤沢信雄(大東大)、同52kg級の清水清人(日体大)の2選手、81年大会でフリー48kg級の石川利明(栃木・足利工大付高教、日大卒)、同52kg級の佐藤満(日体大)の2選手がそれぞれ優勝。軽量級で圧倒的な強さを見せており、のちに五輪で金メダルを取った富山英明(日大教、日大卒)や宮原厚次(自衛隊、東洋大在学中)も、それぞれ81年大会のフリー57kg級とグレコ52kg級に出場し実力を養成している。

 世界学生選手権では、00年に東京で行われた大会でグレコ58kg級の笹本睦(綜合警備保障、日体大卒)が勝ち、02年大会(カナダ・エドモントン)でフリー54kg級の松永共広(日体大)、この年からスタートした女子で48kg級の野口美香(中京女大)、51kg級で伊調千春(中京女大)、55kg級で山本聖子(日大)、59kg級で吉田沙保里(中京女大)の計5選手が優勝している。




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