田南部力が01年世界王者を撃破…世界選手権第1日(午前)



 男子フリースタイルと女子の世界選手権は9月12日、米国ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで開幕。午前の部(日本時間12日夜〜13日未明)で各階級の予選1回戦が行われ、男子フリー55kg級の田南部力(警視庁)が01年世界チャンピオンのゲルマン・コントエフ(ベラルーシ)を大激戦の末、11−10で破る殊勲。五輪出場権獲得に壁を乗り越えた。

 男子はほかに3選手が戦い(残る3選手は2回戦から)、74kg級の池松和彦(日体大助手)と84kg級の横山秀和(秋田・秋田商高教)が勝ち、120kg級の諏訪間幸平(クリナップ)が黒星。

 女子も4選手が初戦を戦い、世界V5を目指す72kg級の浜口京子(ジャパンビバレッジ)をはじめ、全選手が初戦を勝った。

 各試合結果は下記の通り。


 【55kg級】田南部力(警視庁)   31選手出場

予選1回戦 ○[11−10] German Kontoev(ベラルーシ)

     

 
《経過》第1ピリオドを4−3とリードした田南部だが、第2ピリオド、パッシブを取られ、パーテールポジションからまたさきを決められ5点を奪われるピンチ。しかしタックルからアンクルホールドなどで反撃しラスト30秒の段階で11−10と逆転。そのままのスコアで逃げ切った。


 【60kg級】太田亮介(警視庁)   40選手出場

予選1回戦  BYE


 【66kg級】池松和彦(日体大助手)   40選手出場

予選1回戦  BYE


 【74kg級】小幡邦彦(綜合警備保障)   35選手出場

予選1回戦 ○[Tフォール、5:09=14-3] Hakki Ceylan(トルコ)

 

 《経過》3点を先制された小幡だが、タックルからエビ固めの猛攻などで逆転。
10−3として第2ピリオドへ入り、最後はまたさきで11点差をつけた。


 【84kg級】横山秀和(秋田・秋田商高教)   36選手出場

予選1回戦 ○[4−0] Sergey Kolesnikov(イスラエル)

 

 《経過》足払いからアンクルホールドで3点を獲得。第2ピリオドは、焦った相手の飛び込みタックルを難なく回りこみ1点を加えた。


 【96kg級】中尾芳広(エスピー・ネットワーク)   36選手出場

予選1回戦  BYE


 【120kg級】諏訪間幸久(クリナップ)   23選手出場

予選1回戦 ●[1−3] Otto Aubel(ハンガリー)

 

 《経過》一進一退で進んでいたが、第1ピリオド中盤、タックルとローリングで3点を奪われた。その後、足払いで1点を返したが、第2ピリオドは得点できず、そのままのスコアで試合終了。


 ◎女 子

 
【48kg級】坂本真喜子(愛知・中京女大)   29選手出場

予選1回戦 ○[3-0=6:03] Mayerli Karipa(ベネズエラ)

 

 《経過》開始早々にタックルで1点を先制したが、以後の攻めはやや粘りを欠いた。第2ピリオドも開始早々にタックルを決めたが、
以後ポイントが取れず延長へ。クリンチでのスタートは、坂本が粘って1点を取り、勝負を決めた。


 【51kg級】伊調千春(中京女大)   18選手出場

予選1回戦  BYE


 【55kg級】吉田沙保里(中京女大)   29選手出場

予選1回戦  BYE


 【59kg級】山本聖子(ジャパンビバレッジ)   14選手出場

予選1回戦 ○[フォール、1:19=9-0] Huang Yu-Ning(台湾)

  

 《経過》開始早々にタックルを決め、ローリングでポイントを加える。パッシブを取ったあと、腕とりでフォール。


 【63kg級】伊調馨(中京女大)   27選手出場

予選1回戦  BYE


 【67kg級】斉藤紀江(ジャパンビバレッジ)   13選手出場

予選1回戦 ○[Tフォール、2:03=11-0]Martina Zyklova(チェコ)

 

 《経過》タックルから横崩しなどのグラウンド技で攻める基本パターンを2度決め、あっさりテクニカルフォール勝ち。


 【72kg級】浜口京子(ジャパンビバレッジ)   23選手出場

予選1回戦 ○[3−0] Svitlana Sayenko(ウクライナ)

    

 《経過》パワーある相手にやや攻めあぐんだが、1分30秒、正面タックルで1点を先制。さらに第1ピリオドの終了間際に回りこんで1点を加えた。
第2ピリオドは2分すぎにフェイントを使ってタックルを決めて3点目を獲得。そのまま試合終了。 




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