【特集】あと1年間の頑張りで五輪メダルを…フリー60kg級・太田亮介




 初戦を安全パイ(台湾)に圧勝した太田は、続く試合で昨年2位のオユンビレグ・プレブバーター(モンゴル)を迎えた。太田が9位に終わった昨秋のアジア大会を圧勝したチャンピオンであり、一方的な試合も予想されたが、太田が1ポイントを先制する展開。最後は敗れたものの、1−4と粘り、実力アップを感じさせた。

 五輪出場資格は取れず完全燃焼はできなかったが、「手ごたえはつかめました。世界のトップは、手が届かないことはない」という確かな感触を得た。アジア大会での対戦で2−3で負けた韓国選手が3位に入り、4位までがすべて新顔といった群雄割拠の状況を見て、「あと1年間の頑張り次第で、オリンピックのメダルも夢じゃない」とまで思えるほど、世界の中での自分のいる位置が見えてきた。

 「でも、それには国内で抜群の強さを発揮しなければならないでしょう」とも言う。圧勝で日本代表となり、トライアル(来年2月の五輪予選)では一発で出場資格を取ってくるのが、描いている計画。そのためにも「帰ったらすぐに練習します」−。



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