【特集】世界選手権に挑む(21)…グレコ120kg級・鈴木克彰




 昨年末の全日本選手権を3年連続で3度制している120kg級の鈴木克彰(警視庁)。世界選手権出場は意外にも4年ぶり2度目。「全日本は取ってきたのですが…」と照れ笑いを浮かべるが、五輪出場権獲得のかかる大会だけに、くすぶっていた闘志を爆発させたいところ。

 前回(99年)は130kg級での出場だった。120kg級に変わり「みんなシェイプアップしているかな。世界の120kg級の感覚が分かりません」と気持ちは初出場。しかし、最重量級の試合がそう大きく変わっているとは思えない。

 「パワーではやはり外国選手に劣るでしょう。勝つにはスタミナ。」と分析。2年前の東アジア大会では、カザフスタン選手相手にフルタイム(9分間)戦った末に2−1で勝っていることもあり、スタミナ勝負に勝機を見いだすつもりだ。さらに「一番大事なことは気持ちをしっかり持つこと」と、一発での五輪資格獲得に燃える。

 日本のグレコ最重量級は、ソウル五輪で出口一也が8位入賞を果たし、アトランタ五輪で鈴木賢一が10位入賞と、けっこう奮戦している。特に練習をやったこともある鈴木の戦いぶりは参考になり、「あの一発フォール技を身につけたい。思い切って仕掛けてみたい」と、“伝統”継承を誓った。(取材・文・写真=樋口郁夫)


 ◎鈴木克彰の最近の主な国際大会の成績

 《2001年》

 【グランマ国際大会(キューバ)】
第1試合 ●[1−3] Calex Rosa(キューバ)

 【東アジア大会】=3位
予選1回戦  BYE
予選2回戦 ●[1-3=6:03]Gankhuyag, Dorjpalam(モンゴル)
予選3回戦 ○[7−2]Yeh, Kun-Ming(台湾)
3位決定戦 ○[2-1=9:00]Oskeyev, Yerlan(カザフスタン)




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