IOCがアテネ五輪予選システムを決定




  国際オリンピック委員会(IOC)は5月21日までに、2004年アテネ五輪のレスリングに関する出場資格獲得システムを決め、各国のオリンピック委員会(NOC)ほかに通達した。国際レスリング連盟(FILA)は9月の世界グレコローマン選手権(モスクワ)の期間中に行われる総会で承認する予定。

 アテネ五輪でレスリングに割り振られた出場選手数は344選手で、フリースタイルとグレコローマンが140選手ずつ(各階級20選手)、女子が48選手(各階級12選手)。全階級に地元のギリシアが含まれる。残る16選手は、いわゆる"ワイルドカード"(主催者推薦枠)で、これの各スタイルへの分配は定められていない。

 出場資格獲得の予選は、2003年の世界選手権のほか、2大会が予定されており、2004年3月までにワイルドカードを除く出場資格国が確定。同4月末日に最終的な出場国が決まり、資格を得たNOCの申し出により、6月30日までに最終的な出場国が決まる。予選の手順は下記の通り。

【第1段階】2003年世界選手権
 ・ フリーとグレコは各階級の10位以内の国、女子は各階級5位以内の国が出場資格を獲得。この中にギリシア選手が含まれていた場合、男子は11位の国、女子は6位の国が資格を得る。
 ・ 大会は2003年9月か10月に、フリーと女子が米国ニューヨーク、グレコがフランス・クレティエルで実施予定。

【第2段階】アテネ五輪出場資格獲得予選第1ステージ
 ・ 第1段階で出場資格を得た国およびギリシアは参加することができない。
 ・ この大会でフリーとグレコの各階級5位以内の国、女子の各階級3位以内の国が出場資格を獲得。
 ・ 大会は、フリーが2004年2月1〜2日にヨーロッパで、グレコが2月28〜29日にヨーロッパで、女子が3月6〜7日にアフリカで実施予定(いずれも国・都市は未定)

【第3段階】アテネ五輪出場資格獲得予選第2ステージ
 ・ 第1、2段階で出場資格を得た国およびギリシアは参加することができない。
 ・ この大会でフリーとグレコの各階級4位以内の国、女子の各階級3位以内の国が出場資格を獲得。
 ・ 大会は、フリーが2004年2月14〜15日にパンアメリカンで、グレコが3月13〜14日にアジアで、女子が3月20〜21日にヨーロッパで実施予定(いずれも国・都市は未定)

【最終段階】主催者推薦選抜
 ・ 予選の各段階に参加しながら、1人も出場資格を得られなかった国の中から12か国に対し、FILAが出場資格を与える。
 ・ IOC、FILA、アテネ五輪組織委員会の三者により、より発展途上の4か国に対し出場資格を与える。(いずれも4月30日までに決定)



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