全国女子高校生・中学生合宿行われる


全日本女子連盟広報委員長 杉山三郎    


    


 女子の全国高校生・中学生の合宿が8月11日から16日、岩手・宮古市の「青年の家」で行われ、ことしの世界・アジア大会代表の伊調馨(愛知・中京女大付高)を含めた2008年北京オリンピックを目指す中高生選手とスタッフ約60選手が参加した。

 現在のほとんどの全日本チャンピオンは、この合宿の経験者。女子が世界のトップレベルを保っているのは、こうした地道な活動が基本になっていると思われる。合宿に先立ち、主催幹事である成富利弘コーチ(東京・安部学院高教)から「団体生活の経験、女子としてのしつけ、レスリングを通じて仲間意識の養成」を目標とし、女子として基本的なことの指導に心がけているとの説明があった。

 現在、3年続けて宮古市で「全国女子高校・中学選手権大会」とこの合宿が実施されているに陰は、宮古商高の上野三郎監督の尽力を見逃すことはできない。東北の遠隔地ではあるが大会進行はインターハイの経験から完璧な運営がなされるとともに、合宿の手配は県の施設をフルに活用。地元宮古市の支援を受けるとともに、周りが暖かくレスリングを見守っていてくれていることが体感出来る。一重に上野先生の人徳によるものと思われるが三十年間レスリングに尽くしてこられた成果でもある。

 参加した中高生選手にとって貴重な体験となるこの合宿は、日頃女子選手に充分な指導ができない指導者にとっては実にありがたい行事であることと、機会を作っているスタッフの方々に感謝を忘れてはならない。








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