山本聖子が準決勝進出…世界選手権第2日(午前)


 フリースタイルと女子の世界選手権第2日は11月23日、ブルガリア・ソフィアで行われ、午前の部で3年連続世界一を目指す女子56`級の山本聖子(日大)が予選を3戦全勝で勝ち抜き、前日の46`級の清水美里(ジャパンビバレッジ)に続いて決勝トーナメント進出を決めた。山本は組み合わせの関係で準決勝進出となり、4位以上を確保した。しかし同68kg級の斉藤紀江(ジャパンビバレッジ)は予選リーグ敗退。

 フリースタイルは97kg級の小平清貴(警視庁)が3回戦を勝ったが予選通過はならず、初日にスタートした4階級とも決勝トーナメント進出はならなかった。

 この日から新たな階級の予選もスタート。女子51kg級の坂本日登美(中京女大)、同56`級の岩間怜那(中京女大)、75`級の浜口京子(浜口ジム)はいずれも1回戦を勝ったが、フリースタイルは58`級の関川博紀(新潟・三条工高教)、69`級の宮田和幸(クリナップ)がともに黒星スタート。

 各階級の成績は下記の通り。
 


 【フリー54kg級】長尾勇気(日体大助手)=26選手出場

3回戦 ○[不戦勝]Martin Liddle(ニュージーランド)

 
※長尾は予選リーグ敗退


 【フリー58kg級】関川博紀(新潟・三条工高教)=33選手出場

1回戦 ●[5−8]Ibragimov Abil(カザフスタン)
 
【経過】関川はスタートからタックルを受け、回り込まれるなどし、小刻みにポイントを重ねられて0−5で第1ピリオド終了。第2ピリオドに入ると反撃。タックルやローリングなどで5−6と追い上げた。しかし残り30秒。がぶり返しで勝負をかけたが、決まらず逆に2点を失い、終了のホイッスルを聞いた。


 【フリー63kg級】池松和彦(日体大)=31選手出場

3回戦 ●[Tフォール、5:32=2-12]Gralak Lucjan(ポーランド)
 【経過】
ルクヤンの速攻を受け、1分30秒で5ポイントを取られた池松。第2ピリオドにタックルなどで2点を取るなど健闘はしたが、最後は再びポイントをとられ、テクニカルフォール負け。

 ※池松は予選リーグ敗退


 【フリー69kg級】宮田和幸(クリナップ)=32選手出場

1回戦 ●[6−7=6:44]Amir Tavakolian(イラン)
 
【経過】先にパッシブを取った宮田が、パーテールポジションから腕とりローリングで2ポイントを先制。しかし次の攻撃の際に体を預けられ2−2。その後、パッシブをとられローリングでまわされそうになったが、うまく乗って4−2とリード。第2ピリオドは正面タックルを受け、ローリングで攻撃されたが、これもこらえ両者2ポイント。まだ1ポイントをリードしていたが、ラスト30秒に同点に追いつかれ延長へ。ここで痛恨の正面タックルを受けてしまい、前半の有利を生かせなかった。


 【フリー76kg級】小幡邦彦(山梨学院大)=32選手出場

3回戦 ●[0−7]Buvaisa Saitiev(ロシア)
 【経過】この階級の優勝候補といわれるサイキエフの右脚を取り、胸まで上げる小幡。しかし、それ以上攻撃できず場外。レフェリーは1ポイントを挙げたが結局0点。その後、サイキエフのスタンド・グラウンドにわたる天才的な身のこなしでポイントを奪われ、第1ピリオドを0−5で終了。第2ピリオドも小幡は攻めるが、ポイントにはつながらず2失点。実力の違いを見せられた。


 ※小幡は予選リーグ敗退


 【フリー85kg級】川合達夫(群馬・板倉高教)=24選手出場

1回戦   BYE


 【フリー97kg級】小平清貴(警視庁)=23選手出場

3回戦 ○[3−1]Taskin Ozkale(トルコ)
 【経過】第1ピリオドは一進一退のままお互いにポイントが取れない。コンタクトルールはオズカルの首投げを小平がかわしてバックを取り1ポイント。レッグホールドで2点を取り優位をとった。終盤に1点を失ったものの、何とか逃げ切った。このリーグは1勝1敗の三つどもえになったが、勝ち点の差でトルコが決勝トーナメント進出となった。


 ※小平は予選リーグ敗退


 【フリー130kg級】藤田尚志(山梨学院大)=21選手出場

1回戦  BYE


 【女子46kg級】清水美里(ジャパンビバレッジ)

3回戦  BYE

 
※清水は決勝トーナメントへ進出


 【女子51kg級】坂本日登美(中京女大)=18選手出場

1回戦 ○[フォール、3:59=13-2]Ida Hellstrom(スウェーデン)
 
【経過】3点タックルで先制した坂本。惜しくもフォールは逃す。その後もタックルとローリングでポイントを加え、2度目のローリングで乗られて2ポイントを失ったものの7−2。第2ピリオドはタックルからニアフォールへ。これは逃げられたが、トルコ刈りに固め、そのままフォール。


 【女子56kg級】山本聖子(日大)=19選手出場

3回戦 ○[不戦勝]Konstantina Tsibanakou(ギリシア)

 
※山本は決勝トーナメント(準決勝)進出


 【女子62kg級】岩間怜那(中京女大)=20選手出場

1回戦 ○[5−2]Sara McMann(米国)
 
【経過】マクマンが先にパッシブを取り、ローリングせ攻めるが岩間は耐える。スタンド後、3ポイント・タックル一閃。第2ピリオドはバックを奪われるスタートとなったが、以後は焦って飛び込んでくる相手を冷静にかわしながらポイントを加える。最後に首投げで1ポイントをやったが、5−2で振り切った。


 【女子68kg級】斉藤紀江(ジャパンビバレッジ)=出場14選手

3回戦 ●[フォール、2:11=1-5]Stanka Zlateva(ブルガリア)
 【経過】1点を先制した斉藤だが、すぐに取り返され1−1。このあと両腕をかんぬきに極められてのそり投げ(通称・極めぞり)を受け、そのままフォール負け。2連敗となった。

 
※斉藤は予選リーグ敗退


 【女子75kg級】浜口京子(浜口ジム)=13選手出場

1回戦 ○[フォール、4:50=7-3]Tatian Komarnitska(ウクライナ)

 【経過】1ポイントを先制し、さらにパッシブを取ってパーテールポジションで攻める浜口。しかし相手の体を後方へ返そうとした時に自滅。あわやフォール負けのピンチを迎えた。約20秒後、何とか脱出。スコアは1−3。第2ピリオドは正面タックルと回り込みで同点に追いつき、さらに1ポイントを勝ち越す。そこで腕取りから体を返し、がっちりフォール。地力の差を見せた。


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