世界選手権延期、日本女子チームの声


 ニューヨーク世界選手権中止に関する女子チーム役員・主力選手のコメントは下記の通り。目標が消えたにもかかわらず、全員が協力的に取材に応じ、答えていただきました。


 鈴木光・全日本女子連盟強化委員長「中止では、ここまでがんばってきた選手たちがあまりにもかわいそうですが、他国での開催という場合も含めて延期なので、あまり気落ちせずに、これから十分調整してがんばってください」

 
杉山三郎・日本女子チーム監督「だれも予測できなかったことなので仕方がない。やむを得ないでしょう。アメリカはテロには絶対屈しない強い国。必ず近いうちに大会は開催されますから、選手のみんなはそれまでより一層練習して、緊張感を失わず、モチベーションを保ってがんばってください」
   
 アニマル浜口・日本女子チーム特別コーチ「アメリカを襲った同時多発テロの犠牲となり、尊い命を落とされた方々に合唱し、哀悼の意を捧げます。今も瓦礫(がれき)の下敷きとなっている方々には、力を振り絞り、何が何でも生き抜いてもらいたい。どうぞ最後まで諦めず、がんばってください。そして、レスリング世界選手権に出場する全ての選手のみなさんは、今はさぞかし落胆されていることでしょう。でも、前にも後ろにも進めず、にっちもさっちも行かなくなっても、人生は生きて生きて、生き抜かなければならないのです。過去は、学ぶと同時に、捨てなけきゃならんときもある。負けちゃいかん。今こそ勝負。犠牲になられた方々には大変申し訳ありませんが、この天が与えたくれた試練を乗り越え、来るべき世界選手権で全力を出し切ってください」

 浜口京子・日本女子チーム主将「犠牲になられた方には、どうぞ安らかにとご冥福をお祈りします。せっかくここまで持ってきたのに、事件が起こってガックリし、それでも開催されると聞いてまた盛り上げて、またダメになって。その繰り返しでしたが、家族や応援していただいている皆さんに励まされて、今は気持ちを入れ換えました。今自分にできることは、とにかく精いっぱい練習して、次の協会からの報告を待つこと。大会までもっともっと練習できるので、もっともっと強くなれると信じています」

 
清水美里・日本女子チーム副主将「テロが起こったときは、代表の合宿中だったので全員でテレビを見ていました。『戦争みたいだから、どうなるんだろう?という感じでしたね。延期ということなので、『それまでもっと練習しようって、みんなで電話で励まし合っています。代表選手にはあまり動揺はなく、みんなうまく気持ちを入れ換えているようです。私自身は、最後の合宿で古傷の右ヒザを傷めてしまったので、逆に『ラッキー!とプラス思考で考えています。みんなで元気に、楽しく大会に出られればいいと思っています」


《前ページへ戻る》