2002年以降の世界選手権は大陸予選を実施

 国際レスリング連盟(FILA)は、5月にイスタンブール(トルコ)で行われた理事会で決定した2002年世界選手権(男子)の大陸予選制を各国に通達した。これにより、2002年から世界選手権に出場するためにはアジア選手権で8位以内に入ることが必要になる。

 これは大陸選手権への関心を高め、大会をよりハイレベルな戦いにすること、肥大化した世界選手権に歯止めをかけ、選び抜かれた選手による大会とすること等を目的としている。

 2002年世界選手権の出場資格は、アジア選手権8位以内、パナメリカン選手権5位以内、アフリカ選手権3位以内、オセアニア選手権優勝選手、欧州選手権15位以内で合計32選手。資格を得ながら世界選手権への出場を辞退した国があった場合は、FILAに繰り上げを決める権限があるが、いかなるケースでも1階級32選手を超えることはない。2002年は秋にアジア大会(釜山)が行われ、通常アジア選手権は実施されないが、この決定により春に開催されることが予想される。

 99年の世界選手権は1階級24〜38選手が出場しており、予選落ちする国は多くても10か国には満たないもよう。この規定をことしのアジア選手権に例えてみると、日本は不出場だったグレコローマン130kg級以外はすべての階級で世界選手権への出場階級を得ることができる。各国がベストメンバーで臨んだ98年アジア大会(バンコク)で考えても、全16階級で出場資格を得るが、くじ運の悪さがあると、1、2階級で出場資格を逃すことも考えられる。

 なお、女子の世界選手権、およびジュニア世界選手権(男女)は出場資格は設定されないが、世界選手権に出場する場合、大陸選手権に最低1選手の出場が義務づけられる。この場合、階級は問われない。

 この規定は2002年に限るもので、2003年以降は新たな制度が実施される予定。



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